猫の甲状腺機能亢進症について
甲状腺(*1)からサイロキシン(T4)(*2)というホルモンが過剰に分泌される病気です。
甲状腺が腫瘍化するためにまれに起こり、10歳以上の高齢の猫に多く発生します。
サイロキシンは体を活発にするホルモンなので、過剰に分泌されることにより、
常に異常なほど活発な状態に体が保たれるため、体のあちこちでオーバーヒート状態になります。
特に、心臓は全身に多くの血液(酸素)を送ろうと活動が活発になり、拍動数が多くなる事によって
バレンタインハートと呼ばれる心臓肥大を起こすことがあるので、注意が必要です。
(*1)甲状腺・・・甲状軟骨(人ではのどぼとけにあたる)のすぐ下にある内分泌器官。
(*2)サイロキシン(T4)・・・甲状腺から分泌されるホルモンで、活発に活動できる体を
準備しておくために、様々な場所で働く非常に重要なホルモン。
また、その他にも様々な特徴的な症状が起きてきます。
一般的な症状と健次郎にその症状が起きたかを下にまとめてみました。(参考になればと思います。)
甲状腺機能亢進症の主な症状 健次郎はどうだったか (ある〇 なし✖ 微妙▲)
食欲が異常に亢進する。 ▲
それ程食欲が増えたようには思わなかった。普通にある感じ・・・(ガツガツ食べるほどではなかった)
逆に食欲不振の時もあった。
食欲があるのに痩せる。 ▲~〇
病気発覚一年前より少し痩せたが、半年位体重はあまり変らなかった。
が、メルカゾール投薬後、体重が増えたので、やはり病気の影響での体重の減少はあったようだ。
水を飲む量が増える。 〇
飲水量は明らかに増えた。診断2~3ヶ月前位から特に・・・。
尿の量が多くなる。 〇
健次郎も尿量が多くなった。(飲水量の増加と共に・・・)
高齢のわりに活発になる。 〇
(落ち着きがなくなる。)
元々活発なので微妙だが、年齢の割りは活発になった。
オタケビ(ワォーンと鳴く)をする。 〇
病気を診断される2ヶ月前位から夜に鳴くことが多くなった。
毛艶が悪くなったり脱毛があったりした。 ✖
毛艶は良かったように思う。(親バカ目線もあるかも(^_^;) )
暑がりになった。 ✖
特に暑そうな様子は無かった。
目つきがギラギラして見える。 ▲
そう思ってみるとそうかな・・・という程度。
心拍数の増加 〇
測定開始時点(2007年7月)で約130回/分 → 病気発覚(11月)時点で約180回/分に増加
※健次郎の場合は、とにかく嘔吐の回数が異常に増えたのが目立ちました。
2007年11月 作成